シャドウボーダーと四半世紀

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4601 という定番Tシャツの「横段」は、「糸」から生まれる

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左下の古着は袖をカットして糸の組成を分析したものです。

ウエアハウスのジーンズは、ヴィンテージデニムが原反(織られたままの布地)の状態で現代に残る「バナー」を解体・分析することで、当時偶然に生まれたムラ感を再現しています。

このデニム同様のアプローチをTシャツにも取り入れました。1940年代に作られたヴィンテージTシャツ特有の「生地の横段(シャドウボーダー)」を再現するべく、貴重な実物から糸を採取して分析を試みたのです。こうして生まれたのが、現在のウエアハウスの定番となっている「12番ムラ糸Tシャツ」です。

そもそもデニム(布帛)とTシャツ(メリヤス)では、織りと編みの違いだけでなく、それぞれの糸の精紡方法から異なります。今回の再現にあたり、ウエアハウスはまず、手紡ぎのような風合いのスラブ糸を製作することから始めました。

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4601  T-shirts

現代の糸の紡績はコンピュータで制御され、均一な太さに作られるのが一般的ですが、目指したのはあくまで当時の「不均一な糸」の再現です。完成した糸の太さは8番手から19番手にまで及び、その平均が12番手となります(この「12番単糸」という数値は、自然な撚りの中から偶然生まれたものです)。

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横段の強く出たヴィンテージのTシャツとウエアハウスの4601

こうして生まれたオリジナルのスラブ糸は、太番手かつ不均一であるため、取り扱いが極めて困難でした。この糸の性質を最大限に活かしながら編み立てる特別な機械がなければ、あの自然な横段は生まれません。

その再現に不可欠だった機械こそが、スウェットに使われる吊り編み機よりも希少とされる「ローゲージの丸胴編み機」でした。

各サイズを脇に縫い目のない丸胴で編めるこの機械は、それ自体が非常に希少な存在です。生産性が低く操作性も悪いため、現在では日本国内でも稼働できる台数はごくわずかしかありません。さらに、熟練工による細やかなメインテナンスも必須となります。ウエアハウスでは、長年にわたり生産を続ける中で、経験と研究による機械の改造を重ねてきました。だからこそ、現在も安定した生産を保つことができているのです。

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1940年代のヴィンテージTシャツの再現は、独自の「糸」と希少な「編み機」の相性、そしてデニム作りで培われた飽くなき探求心があってこそ、当時に自然に生まれた風合い”を現代に蘇らせることが可能となっているのです。